文具界のオスカーと称される「2024年日本文房具屋大賞」(文房具屋さん大賞)の受賞リストが最近発表されました。今年は第12回を迎え、1,600項目がノミネートされました。審査員は人気の文具店13店舗の専門家たちで、機能、デザイン、コンセプトなどさまざまな視点から各部門の優秀な文具を選びました。今年のハサミ部門の受賞作は「KOKUYO(コクヨ)携帯型開封用多機能ハサミHAKO-AKE」で、ユニークでコンパクトなデザインが文具ファンの注目を集めました。
1905年創業の日本の家具・文具メーカー「KOKUYO株式会社」は、近年ネットショッピングの増加に伴い、生活の中で様々な問題が生じていることに着目しました。例えば、ハサミでは梱包を開けるのが難しい一方、カッターでは危険で、内容物を傷つけてしまう可能性もあります。また、ハサミとカッターを使い分けるのも面倒です。そこで、同社はハサミとカッターの両方の機能を備えた開封専用ツール「HAKO-AKE」を開発し、開封作業をより快適かつ安全に行えるようにしました。
この2WAYハサミは蓋なしのスライドデザインを採用しており、ハンドル上部の構造を軽くスライドさせるだけで、片手でカッターモード、ハサミモード、安全ロックモードに切り替えられます。カッターモードでは3mmの刃が使用され、簡単に段ボールを開けることができ、ハサミモードではPPバンドの切断や衣類のタグ切りも可能です。また、テープを箱に軽く押し付けるだけで簡単にカットでき、箱の隅も素早く開けられます。ツールの端には紐を通す穴があり、玄関や任意の場所に吊るしておくこともでき、省スペースで便利です。
「HAKO-AKE」は正式に発売された後、多くのユーザーから支持を得て、2023年のGOOD DESIGN AWARDを受賞しました。しかし、一部のユーザーからは「暗い作業場所でも目立つカラーが欲しい」「もっとカラーバリエーションを増やしてほしい」との声もあり、KOKUYO社は既存の軍緑色やベージュに加え、鮮やかなオレンジ色のバージョンも展開しました。このモデルには黒いチタン合金の刃が付いており、チタンコーティングにより硬度が向上し、室内外での使用に適しています。詳細を知りたい方は、ぜひKOKUYOの公式ストアをご覧ください。