新しい日本紙幣登場!葛飾北斎の浮世絵、東京駅、歴史の三偉人がデザインに採用

2019年、日本政府は新元号「令和」の開始に合わせて、2024年7月3日に新しい日本紙幣を正式に発行すると発表しました。新しい紙幣は、社会に新たな活力をもたらすことを期待するとともに、偽造防止技術の強化も行われています。これにより、現行の一万円札の福沢諭吉が40年の役目を終え、新たに一万円札には渋沢栄一、五千円札には津田梅子、千円札には北里柴三郎が採用されます。また、千円札の裏面には葛飾北斎の浮世絵『神奈川沖浪裏』が描かれ、多くの人が新紙幣の発行を心待ちにしています。

現在流通している千円、五千円、一万円紙幣は2004年に発行され、それぞれ細菌学者の「野口英世」、明治時代の女性作家「樋口一葉」、そして著名な思想家「福沢諭吉」の肖像が採用されています。今回の新デザインでも、人物選定の基準は以前と同様、生物医学、女性文学・教育、思想・経済分野での開拓者が選ばれています。

新しい一万円札

福沢諭吉に代わり、新しい一万円札には「日本近代経済の父」と呼ばれる渋沢栄一が採用されます。渋沢は明治から昭和にかけて日本の産業界を牽引し、最初の銀行である「第一国立銀行」(現在のみずほ銀行)を設立しました。彼は生涯で500以上の銀行や企業を創設し、「日本資本主義の父」とも称されています。また、経済活動において公益性を重視し、社会的責任と倫理を大切にする姿勢を示しました。裏面のデザインは、平等院鳳凰堂に代わり、東京駅丸の内口の画像が採用されます。

新しい五千円札

新しい五千円札の肖像は、日本初の女子留学生であり、女子教育の先駆者である津田梅子が採用されます。彼女は女子英学塾(現在の津田塾大学)を設立し、女子英語教育に大きな貢献を果たしました。裏面のデザインは燕子花に代わり、日本文学や貴族文化に象徴的な藤の花が描かれています。藤の花は高貴さを象徴し、女性の強さと優雅さを表現しています。

新しい千円札

千円札には「日本近代医学の父」と称される細菌学者北里柴三郎が採用されます。彼は破傷風治療法の開発や腺ペストの病原菌の発見、血清療法の確立で知られています。千円札の裏面は、現行の富士山と桜に代わり、葛飾北斎の浮世絵『神奈川沖浪裏』が採用されています。

技術とデザインの進化

新紙幣では、偽造防止のために最新の技術が導入されています。特に五千円札と一万円札には、世界初となる「3D偽造防止技術」が採用されており、視点を変えると肖像が動くように見えます。さらに、視覚障害者に配慮した凹凸感のあるデザインや、数字の拡大、フォントデザインの微調整が行われています。

硬貨のリニューアル

500円硬貨も新しいデザインが採用され、外側が金色、内側が銀色の二色三層構造となりました。これにより、偽造防止がさらに強化されています。新しい硬貨は2021年に発行され、紙幣よりも先行して流通しています。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です